水がないということ

子どもたちが小学生の頃、まったくの空梅雨で台風も来なくて夕立もなくて、ダムがカラカラにひからびてひどく暑い年があった。

学校の夏休みのプールや公営のプールも閉鎖されて、庭の花の水やりや洗車なんかしていたら白い目で見られるような感じだった。
朝7時から夜７時まで（もしくは夕方6時までだったかも）日中の時間断水の時期が長く続いた。
スーパーのトイレにはドアの前に1ケずつ、流すためのバケツが並んでいて、
我が家も夕方の時間になると一斉にお風呂の水をため、ポリ容器だけでなくボールや洗面器にまで水をためながら洗濯機を回していた。

でも、しかし、まだ時間断水だからよかった。
お風呂も入れたし、洗濯もできたし、トイレも洗面器の水で流せていたんだから。しかも、台所の蛇口から断水中もポトッポトッと出ていたから助かった。

今日、救援物資を車に積んで娘が住む町へ行ってきた。
まだ15、16日あたりまで断水が続いて、それ以降いつ頃復旧するという見通しも立たないそうだ。
しまなみも通れそうだと出入りの運転手さんから情報を得て、昨日の夕方急いで水を入れるためのポリタンクと飲み水を買いに行ったら・・・
なんと、水どころかポリタンクも売り切れ！！
２Lどころか500㎖の水さえ置いてないお店がほとんど。
そりゃ～こっちもあちこちで大きな被害受けているんだから、行動遅すぎ！
雨がザーザー降ってるうちに買いに行くべきだった。

なんとか人が思いつかないような店にあちこち電話してポリタンクをかき集め、500㎖の水20本、カップ焼きそば（ラーメンは汁が出るからいらないと言われた）、サトーのごはん、紙皿と紙コップ、割り箸、ウエットティッシュ、トイレットペーパーにティッシュペーパー、飲み物、漬物類etc

実際に行ってみたら、町は一見普通そうだけど、よく見るとコンビニの棚には食料がロクにないし、営業していない店も多いし、トイレはどこも使用禁止。頼みのグランも使用禁止になっていて、代わりに表に特設トイレが並んでいた。
最初にそのトイレが目につかなかった私、仕方なく公園のトイレに行ってみたら・・
見てしまったのですよ。これぞ、水が出ないトイレの惨状を・・

ウッ！　思わず我慢して帰ったけど。
でも、これが水がないということなんだと思った次第。
その場に居合わせないと、どういうことか本当のところわからないんだな。
私はとにかくまだまだ甘いということですな。

しばらく娘と孫たちは我が家に身を寄せて、とにかく1日も早く復旧が進むことを祈っています。